やっぱりおいしい!「おコメブタ」~ 一般農家での飼料用米給与試験で実証

ページ番号2005737  更新日 令和4年11月4日

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 家畜育種研究室では、豚に対する飼料用米代替飼料注)給与の試験を行っています。平成24年度までの所内での試験結果を踏まえ、本年度は、所内と同じバークシャー種を飼養している一般農家での実証試験に取り組みました。その結果は、場内試験の成績とほぼ同じ傾向で、次のとおりでした。

  1. 発育については、飼料用米代替飼料給与豚と通常飼料給与豚で差がない。
  2. 豚肉の理化学的性状については、皮下脂肪内層に含まれる脂肪酸のうち、オレイン酸が飼料用米代替飼料給与豚で多くなる傾向を示し、リノール酸が飼料用米代替飼料給与豚で有意に減少する。
  3. 食味については、飼料用米代替飼料給与豚の方が美味しいとする回答が多数(官能試験参加者21人中14人)を占める。

 飼料用米代替飼料給与による豚肉生産の有利性が現地でも実証されたことから、今後は、これまでに得られた成績を改めて整理し、一般農家が利用し易いように、飼料用米代替飼料給与技術のマニュアル化を図っていきたいと思います。

注)飼料用米代替飼料:一般飼料構成原料のトウモロコシとマイロを全量飼料用米に代替し、飼料の全重量に占める飼料用米の割合を55%としたもの。

現地実証での皮下脂肪内層の脂肪酸組成

脂肪酸区分

一般飼料給与豚 飼料用米代替飼料
給与豚

オレイン酸

43.18%

44.02%

リノール酸

6.87%

6.01%

  • 官能試験の様子の写真

    官能試験の様子

  • アンケート結果のグラフ

    アンケート結果「美味しいと回答した割合」

(畜産研究所家畜育種研究室 専門研究員 佐々木 康仁)

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