雑穀の新たな低コスト栽培技術をつくる ~ 狭畦密植栽培への取り組み

ページ番号2005787  更新日 令和4年11月4日

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 県北地方の雑穀栽培では、生産組織によるコンバイン収穫が普及していますが、特にアワは収穫時に隣の畦の穂同士が絡まることにより引きちぎられ、畦間などに落下することで収穫ロス(ヘッドロス)が発生するため、その対策として「デバイダ(分草桿)」の装着(平成20年度試験研究成果)が普及しています。

 県北農業研究所では、さらに収穫ロスの少ない方法を考え出してほしいという要望を受け、平成25年度から予備試験として畦間を狭めた栽培法や平畦栽培の検討に取り組んできました。平成25年12月26日に県北農業研究所で開催した「雑穀栽培低コスト化研究会注)」では、この新栽培法について生産者や機械メーカーの方々と翌年度の取り組みについて検討しました。

 予備試験では、畦間を狭くしたことによる増収効果が明らかになる一方、コンバイン刈取部へのパーツ装着や変更などの新たな工夫が必要であることなど、解決すべき課題も明らかになってきました。参加者からは、作業経験からの指摘や播種時期による生育の違い、播種量の多少による生育への影響についての心配など様々な意見・要望が出され、活発な検討会となりました。

 今回の検討結果を踏まえて、平成26年度から雑穀栽培低コスト化研究会とともに新たな雑穀栽培技術を開発していく予定です。

注)「雑穀栽培低コスト化研究会」:平成24年から定期的に開催しており、新栽培法のアイディアもこの研究会の中から提案されたものでした。

  • 研究会の様子の写真

    研究会の様子(県北農業研究所)

  • 雑穀栽培方法の比較写真

    新たな雑穀栽培のイメージ

(県北農業研究所作物研究室 上席専門研究員 中西 商量)

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