ソバもダイズも水稲も、収穫はコレ1台! ~ 被災復旧水田で小型汎用コンバインによる稲刈り
プロジェクト推進室では、陸前高田市の復旧水田において水稲湛水直播栽培の実証試験を実施しています。これまで実証ほ場の播種作業の様子や生育状況について紹介しましたが、今回は小型汎用コンバインの収穫作業の様子について紹介します。
収穫作業に用いた小型汎用コンバインは、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センターと三菱農機株式会社が共同開発しました。中山間地の中小区画ほ場でも利用可能な小型の汎用コンバインで、1台で稲や麦、ダイズ、ソバなどの複数の品目を収穫できる機械です。平成25年10月4日に大槌町のソバ、10月21日に陸前高田市の直播水稲、11月6日に陸前高田市の大豆の収穫を行いました。
水稲直播栽培の水田は、予定していた3筆のうち、降雨のため1筆のみの収穫となりました。刈り取った水田も稲が湿った状態で、汎用コンバインでの収穫作業にはやや不向きな条件ではありましたが、トラブルなく作業を終えることができました。作業に立ち会った広田半島営農組合の組合員は、「ワラごと機械に入れているけど、どうやって籾を選別しているのか?」「雨じゃなかったら乗ってみたかったな」などと、興味深げに作業の様子を見学していました。
沿岸地区の水田は区画が小さく不整形なほ場が多いため、機械による作業効率の向上が課題です。そこで今回紹介した小型汎用コンバインを利用した、中小区画ほ場にも対応できる技術を開発・実証し、沿岸地区での省力低コスト水田営農の実現を目指して試験を行っていきます。
注)本実証試験は、農林水産省委託事業「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」により実施しているものです。
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小型汎用コンバインでの収穫
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機械の説明を聞く広田半島営農組合の皆さん
(プロジェクト推進室 主任専門研究員 臼井 智彦)
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