日本短角種 改良の歩み着々と ~ 直接検定対象雄子牛の審査会を開催

ページ番号2005809  更新日 令和4年11月4日

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 平成25年9月25日、「平成25年度開始日本短角種産肉能力直接検定」の対象牛15頭を集めて、関係者の立会いの下に審査会を開催しました。県内には、日本短角種の主要産地に14か所の育種改良用牧野があります。これらの牧野は、それぞれの地域で選抜された優秀な雌牛に、種雄牛の中でも特に優れたものが交配されることから、「エリート牧野」とも呼ばれています。

 今回集まった15頭は、この「エリート牧野」で生を受けた約200頭の雄子牛の中から選ばれたものです。審査会では、発育・体型・育種価・血統などの項目、さらには総合的な評価で、改めて15頭の現時点における序列を決めていきます。こうした作業を通じて、関係者全体で日本短角種を観る目を養うとともに、改良の方向性に対する意識共有が図られます。

 15頭の種雄牛候補は、約1か月ほどの飼いならし期間をおいて、約5か月間同じ条件下で発育・飼料利用性などの能力調査にかけられます。この調査でさらに上位6頭の絞り込みが行われ、「エリート牧野」で供用されるというサイクルの中で、1970年代から日本短角種の育種改良が進められてきました。長足の進歩とはいきませんが、着実な前進が見られています。

 これからも、日本短角種の良さである「傾斜地でも雨風に耐える強健性」と「高い粗飼料利用性」を生かしながら、産肉能力の向上を図っていきたいと思います。

  • 個体測尺の様子の写真

    個体測尺

  • 集合審査の様子の写真

    集合審査

  • 枝肉重量平均育種価の推移のグラフ

    枝肉重量平均育種価の推移

  • 脂肪交雑ナンバー平均育種価の推移のグラフ

    脂肪交雑ナンバー平均育種価の推移

(畜産研究所家畜育種研究室 専門研究員 神山 洋)

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