水田大豆は本当に「穫れない」のか? ~ 転換畑大豆の高単収実証試験

ページ番号2005814  更新日 令和4年11月4日

印刷大きな文字で印刷

 本県の大豆は、転換畑における基幹作物となっていますが、水田では単収が低いのが現状です。転換畑における大豆の低収要因としては、ほ場の排水不良や硬い耕盤層など、水田特有の土壌物理性と、畑作物栽培の長期固定化や有機物・土壌改良剤の投入不足による地力の低下など土壌化学性の劣悪化、更には品種や栽培法などの耕種的条件も重なっていると考えられます。

 そこでプロジェクト推進室では、これらの低収要因を解明するための試験の一環として、より良いと考えられる技術要素を組み合わせた高単収実証ほ場を、当センター内に設置しています。このほ場では、土壌改良(石灰資材の投入、補助暗きょの施工)、畦立て播種技術(小畦立て播種、ディスク式播種)、開発中の改良機械除草技術などを体系的に導入し、なおかつ新品種として検討中の有望系統「東北166号」も供試して、これらの“合わせ技”により10アールあたり収量300kg以上を目指しています。現在のところ、畑地への転換初年目ながら生育は湿害もなく良好で、実りの秋が期待されます。

  • 4条小畦立て播種機による播種作業の様子の写真

    4条小畦立て播種機による播種作業

  • ディスク式播種機による播種作業の様子の写真

    ディスク式播種機による播種作業

  • ディスク式除草機による除草作業の様子の写真

    改良型ディスク式除草機による除草作業・その1
    (撮影日:平成25年7月3日)

  • 除草作業中の大豆畑の全景写真

    改良型ディスク式除草機による除草作業・その2
    (撮影日:平成25年7月17日)

成熟期近くの大豆の生育状況の写真
平成25年9月25日時点での生育状況
(左半分:東北166号、右半分:リュウホウ)

(プロジェクト推進室 上席専門研究員 高橋 昭喜)

このページに関するお問い合わせ

岩手県農業研究センター 生産基盤研究部 水田利用研究室
〒024-0003 岩手県北上市成田20-1
電話番号:0197-68-4412 ファクス番号:0197-71-1081
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。