水田大豆は本当に「穫れない」のか? ~ 転換畑大豆の高単収実証試験
本県の大豆は、転換畑における基幹作物となっていますが、水田では単収が低いのが現状です。転換畑における大豆の低収要因としては、ほ場の排水不良や硬い耕盤層など、水田特有の土壌物理性と、畑作物栽培の長期固定化や有機物・土壌改良剤の投入不足による地力の低下など土壌化学性の劣悪化、更には品種や栽培法などの耕種的条件も重なっていると考えられます。
そこでプロジェクト推進室では、これらの低収要因を解明するための試験の一環として、より良いと考えられる技術要素を組み合わせた高単収実証ほ場を、当センター内に設置しています。このほ場では、土壌改良(石灰資材の投入、補助暗きょの施工)、畦立て播種技術(小畦立て播種、ディスク式播種)、開発中の改良機械除草技術などを体系的に導入し、なおかつ新品種として検討中の有望系統「東北166号」も供試して、これらの“合わせ技”により10アールあたり収量300kg以上を目指しています。現在のところ、畑地への転換初年目ながら生育は湿害もなく良好で、実りの秋が期待されます。
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4条小畦立て播種機による播種作業
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ディスク式播種機による播種作業
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改良型ディスク式除草機による除草作業・その1
(撮影日:平成25年7月3日) -
改良型ディスク式除草機による除草作業・その2
(撮影日:平成25年7月17日)

(左半分:東北166号、右半分:リュウホウ)
(プロジェクト推進室 上席専門研究員 高橋 昭喜)
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