雑穀の差別化ブランドを目指して ~ 一般公開デーにて「雑穀セミナー&研究者会議」を開催
県北農業研究所では、一般公開デー初日の平成25年9月6日に、国産雑穀の市場シェア低迷の打開と本県産雑穀の流通を活性化するために、消費者、食品加工等事業者や生産者等を対象に「雑穀セミナー」(主催:岩手県農業研究センター県北農業研究所 共催:公益財団法人岩手生物工学研究センター、INS土づくり研究会)を開催し、100名を超える参加がありました。本セミナーでは、健康機能に関する研究や新たな需要拡大に向けた商品開発等の事例紹介を行い、その後、研究機関や産地に対する期待・要望等について、参加者全体で意見交換を行いました。
現在、本県産雑穀は、質(種子生産体制や無農薬栽培(畑雑穀)等)・量(作付面積・生産量)とも日本一の産地であり、健康素材として広く認知されていますが、中国をはじめとする低価格の外国産雑穀が全体流通量の9割以上を占めるに至っています。意見交換会では、「岩手の雑穀が欲しい、他の地域産より良いと言われる理由付けをして欲しい」、「岩手県の研究者で何か出来れば、岩手の雑穀をアピール出来るはず」、「雑穀を売るための研究を行って欲しい」など、今後の研究テーマにつながる具体的で貴重な御意見をいただきました。
また、セミナーに先立ち「健康機能」をテーマに、県内の大学・研究機関の研究者による検討も行いました。限られた時間ではありましたが、各機関の研究機能や現状における問題点を出し合うことで、様々な課題や共同研究に向けた情報共有ができました。今後も引き続き、研究者間のネットワーク構築を図っていきたいと思います。
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雑穀セミナー(左下)および遺伝資源の栽培ほ場の見学(右上)
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研究者会議の検討風景
(県北農業研究所作物研究室 次長兼作物研究室長 小菅 裕明)
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