「岩手スタイル」の直播栽培技術確立へ ~ 鉄コーティング湛水直播栽培技術の実証試験

ページ番号2005856  更新日 令和4年11月10日

印刷大きな文字で印刷

 近年、岩手県内では、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センターが開発した鉄コーティング湛水直播栽培(以下、鉄湛直)の導入が急速に拡大していますが、本県のような寒冷地での栽培管理についてはこれまで知見が少なく、生産現場からは本県の気象条件にマッチした鉄湛直の安定化技術の確立が強く望まれています。

 プロジェクト推進室では、現在、鉄湛直の苗立ち安定化技術を確立するため、最適な播種期や水管理方法、コーティング量などについて検討を進めています。これまで、当推進室開発の作溝装置を活用した落水出芽管理の効果や、コーティングによるスズメ等の食害軽減効果などを明らかにしてきました。

 鉄湛直については、このほか、苗立ち後の管理方法の検討や、他の湛水直播技術(カルパーコーティング湛直等)との比較による作業性・経済性の評価なども並行して進めており、今後も「岩手スタイル」の直播栽培体系の確立をめざして、研究を進めていきます。

  • 作溝装置を用いた播種作業の様子の写真

    作溝+落水出芽管理により苗立ちのムラが解消され健全な苗立ちが期待できます

  • スズメの食害程度の比較写真

    鉄のコーティング量によりスズメ食害の程度が異なります
    (黄枠内:コーティング後の種子、白枠内:スズメの食害)

(プロジェクト推進室 主任専門研究員 寺田 道一)

このページに関するお問い合わせ

岩手県農業研究センター 生産基盤研究部 生産システム研究室
〒024-0003 岩手県北上市成田20-1
電話番号:0197-68-4413 ファクス番号:0197-71-1081
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。