成果を伝達、ニーズを把握・Part2 ~ 浄法寺短角牛生産部会の視察研修を受入
平成25年6月27日に、JA新いわて短角牛生産部会浄法寺支部の10名(生産者8名、JA職員2名)の皆さんが、日本短角種の改良に係る視察研修を目的として来所しました。このような視察研修の受入は、長い年月をかけた改良の成果や現在実施中の試験研究課題などを知っていただくとともに、生産者の皆さんがどのような課題を抱えているかなど、現場のニーズを把握する良いチャンスです。
二戸市浄法寺町は、本県の日本短角種主要産地の一つです。平成3年4月の牛肉輸入自由化以降、他の産地と同様に飼養頭数は減少しているものの、現在も飼養を継続している生産者の皆さんは、日本短角種にこだわりと愛着を持っている方々です。研究成果のスライドや将来の種牛候補を見る目は真剣そのものでした。
一通り視察研修を終えたところで、今後の試験研究への期待や飼養の意向についてのアンケートを行いました。期待する研究分野については、「繁殖技術」に対してが最も多く、次いで「枝肉重量」と「放牧技術」となりました。前年、新いわて久慈短角牛生産部会に同様のアンケートを行った時には、脂肪交雑の向上に対する期待が第3位でしたが、浄法寺の場合は最下位で、対象の生産者数が8名と少数のアンケートとはいえ、地域によって生産者の意向が異なる結果となりました。
二度のアンケート結果から、今後の研究課題の設定に当たっては、幅広くニーズを把握するとともに、生産者の意向の背景等も分析していく必要性を感じました。
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身を乗り出して種雄牛候補を見る生産者
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期待する研究分野のアンケート結果
(畜産研究所家畜育種研究室 主任専門研究員 鈴木 強史)
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