他県の放射性物質対策を岩手に活かす ~「岩手県畜産技術連盟技術研究会」を開催
平成24年8月29・30日の両日、「空気清浄(脱臭・除菌)機能を有する畜舎用光触媒換気装置の開発と実用化」に係る第3回研究推進会議が、遠野市において開催されました。
本研究は、平成23年度に採択された農林水産省の競争的研究資金注)を活用して実施しているもので、期間は平成25年度までの3ヵ年です。当所のほか、代表機関である地方独立行政法人 岩手県工業技術センター、装置製造を担う株式会社釜石電機製作所、国立大学法人岩手大学などが参加し、文字どおり「産・学・官が連携」した研究体制で進められています(詳細は下表参照)。
研究分野 |
担当機関 |
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1. 高機能複合光触媒プレート製造技術の確立 | 岩手大学人文社会科学部、パウレックス株式会社、岩手県工業技術センター |
2. 高機能光触媒換気装置の設計、製造技術などの確立 | 株式会社 釜石電機製作所、岩手県工業技術センター |
3. 群飼環境における環境改善方法の確立 | 岩手県農業研究センター畜産研究所 |
4. 単飼環境における環境改善方法の確立 | 岩手大学農学部 |
今回の推進会議では、それぞれが担当する分野の2年目上半期までの成果を持ち寄り、進捗の確認、成績の評価および今後の進め方について意見交換を行いました。
当研究所が担当している「子牛の群飼環境における環境改善方法の確立」については、研究アドバイザーである社団法人農林水産・食品産業技術振興協会から「実際の家畜生産現場では様々な制約があり、換気装置と疾病発生との関連を厳密に評価することが難しい面がある」との意見を受け、研究計画の一部見直しを検討することとなりました。
新たな課題に取り組む際には、今回のような中間検討会での多面的な意見交換を踏まえながら、研究手法を修正していくことも大切であると思いました。
注)競争的研究資金:研究者の提案に基づいて実施される研究開発に対して政府より提供される資金。
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講師の畜産草地研究所・塩谷繁氏
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熱心に聴講する研究会参加者
(畜産研究所外山畜産研究室 専門研究員 佐々木 正俊)
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