「より安い」システムで「よりラクに」水かけを ~ ピーマン収量アップの現地実証
果菜類の点滴かん水装置は、10アール当たり約100万円という高価格が導入のネックになっていました。近年では、簡易な装置が10アール当たり約25万円と安価に発売されており、岩手県内でも各地で導入が進んでいます。このかん水装置によって、果菜類では収量が2~3割増加し、肥料も減らすことができることがこれまでの試験等からわかっています。しかし、栽培規模が小さかったり、緩効性肥料を用いこまめな追肥が不要な農家にとっては、高価で過剰な設備投資といえます。
そこで、より低価格な装置(「水かけ当番ライト(仮称)」)を利用し、遠野市と九戸村の露地ピーマン農家のほ場で現地実証試験を行っています。この装置は、導入にかかる費用が10アール当たり約5万円、簡易な液肥混入機を追加しても7万円ほどであり、多くの生産者が利用しやすいものになっています。実証農家からも「着果量が多いようだ」「尻腐れ果も少ない」等の高い評価をいただいています。
この装置をより多くの方に知っていただくため、平成24年8月31日~9月1日に開催される県北農業研究所(軽米町)参観デーと、9月7~8日の本部(北上市)参観デーにおいて展示します。百聞は一見にしかず、まずは会場に足をお運びいただき、皆さんの目でお確かめ下さい。
-
安価で簡便な点滴かん水装置
「水かけ当番ライト(暫定版)」 -
九戸村の実証ほでの設置状況
実証農家からも好評です!
(技術部野菜花き研究室 上席専門研究員 漆原 昌二)
このページに関するお問い合わせ
岩手県農業研究センター 園芸技術研究部 野菜研究室
〒024-0003 岩手県北上市成田20-1
電話番号:0197-68-4419 ファクス番号:0197-71-1081
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。