手ごたえずっしり「復興イチゴ」の収穫終わる

ページ番号2005976  更新日 令和4年11月17日

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 東日本大震災からの農業復興にいち早く取り組んでいる、陸前高田市の農業生産法人「有限会社 アグリランド高田」において、当センターが開発した閉鎖型2層ハンモックシステムを用いたイチゴの促成栽培の技術支援を行っており、その内容についてこれまでの記事で紹介してきました。

 当センターが行った実証試験では、収穫期間はクリスマスからゴールデンウィークまでの約4ヵ月半となり、出荷量は10アールあたり約3トンの実績となりました。県の目標収量である3.5トンには及びませんでしたが、震災当年に急ピッチで取り組んだ結果としては十分なものと考えています。平成25年度に向けては、(1)培地の温度を高めること、(2)収穫終了時期を1ヵ月延長すること、等の課題が挙げられます。

 平成24年6月29日には、当地で「いちご現地研修会」を開催し、施設の見学や現地試験についての説明、実際に収穫したイチゴの試食等を行いました。参加者は、県内のイチゴ生産者をはじめ約50人に上り、関心の高さがうかがえました。また、アグリランド高田の畠山社長からは、「このシステムは日常の管理や作業性がとても良い」との評価をいただきました。この実証試験の結果をうけて、本年度は新たに2つの経営体がイチゴの閉鎖型システムの導入を予定しています。

たわわに実った「復興イチゴ」の写真
たわわに実った「復興イチゴ」(撮影:平成24年1月)
「いちご現地研修会」の様子の写真
「いちご現地研修会」の様子(撮影日:平成24年6月29日)
陸前高田市横田町 有限会社 アグリランド高田

(技術部南部園芸研究室 主査専門研究員 山田 修)

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