光の力で空気さわやか、子牛すくすく ~ 光触媒による畜舎の空気清浄化

ページ番号2005985  更新日 令和4年11月17日

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 「光触媒」、私たちの普段の生活にはあまり馴染みのない言葉ですが、畜産研究所では、これを活用して畜産経営に役立てようという試験を実施しています。

 そもそも光触媒とは、光が照射されることによって触媒作用を発揮する物質のことを指します。代表的な光触媒である酸化チタンは、紫外線の照射によって、強い酸化還元作用を発揮します。既に、この作用を利用して空気を清浄化する装置が、岩手県工業技術センターと県内企業との共同開発により実用化されています。

 畜産研究所では、この装置を子牛の哺育・育成施設に取り付けて、畜舎内で発生するガスや浮遊する細菌に対する低減効果、さらには、子牛の発育への影響などを調査しています。冬期間は、畜舎の換気不足から、アンモニアなどの有害物質がこもりがちになり、子牛が肺炎や下痢症に罹りやすくなるといわれています。光触媒を利用した空気清浄装置で、換気による舎内温度の低下を避けながら、子牛の発育遅延や体力消耗の防止につながるよう、期待しながら試験を続けています。

  • 試験畜舎の概略イメージ図

    試験畜舎の概略イメージ

  • 試験中の子牛の写真

    試験中の子牛たち

(畜産研究所家畜飼養・飼料研究室 技師 木戸場 結香)

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