粘りを活かして献立いろいろ ~ 低アミロース水稲新品種「岩手91号」

ページ番号2005989  更新日 令和4年11月17日

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 粘りが強く、冷めても硬くなりにくい、良食味の特徴を持つ、県中北部向けの低アミロース水稲品種「岩手91号(きらほ)」が平成23年度の研究成果として公表されました。この品種は、アミロース含量が9~12%(通常のうるち米は20%前後)と低く、冷めてもおいしく食べられることから、おにぎりや調理飯用に、さらには加工米飯、ソフト米菓、だんごなどの加工にも適しています。

 そこで県北農業研究所では、平成24年5月11日に県北広域振興局二戸農林振興センターと共に、株式会社プラザ企画キッチンセンター(奥州市)を訪れ、佐藤功和総料理長、相沢和広センター長の協力を得て、「岩手91号」を使った料理7品(おかべ豆腐、八幡平サーモンの押し鮨、雑穀入り米粉ロール他)を試作していただき、試食と意見交換を行いました。

 調理に当たっての感想は、「粘りが強く、最初の取り扱いに苦労した」ものの、「冷めると使いやすくなる」とのことでした。全ての料理をおいしくいただきましたが、お二方からは

  1. 冷めても硬くならず粘りが残る特性が冷凍保存や押し鮨に向くこと
  2. 炊き込み御飯では通常もち米を混ぜるが、そのままでもほどよい粘りが出せること
  3. 米粉としてバリエーションが組めること

など、総じて高い評価をいただきました。

 今後、このような取り組みを通じて「岩手91号」の用途が広がることで、生産者と実需者との契約栽培や特産品開発に発展することを願い、当研究所としても新たな研究素材の発掘など、日々地域に貢献できる業務を目指しています。

  • 「岩手91号」を使って試作した料理の写真

    「岩手91号」を使って試作した料理

  • プラザ企画キッチンセンターでの関係者一同の写真

    株式会社 プラザ企画キッチンセンターにて
    後列左より相沢センター長と佐藤総料理長

(県北農業研究所作物研究室 上席専門研究員 大里 達朗)

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