県産大豆でおいしい豆腐を食卓へ ~ 多収・高品質の豆腐向け大豆有望系統「東北166号」
岩手県内で栽培されている豆腐用の大豆は、主に「ナンブシロメ」や「リュウホウ」ですが、近年は消費者の食味に対する意識が高まり、収量性に加えて加工適性がより優れる大豆の新品種が、生産者や大豆加工業者から求められています。
岩手県農業研究センターでは、豆腐向けの大豆新系統「東北166号(シュウリュウ)」を奨励品種候補として有望視しています。本系統は、既存品種と比較して多収、品質が優れる、倒伏しにくいといった非常に優れた栽培特性があります。特に奥州市での現地試験では、全刈り収量で10アールあたり394kgの多収を記録しました。また、豆腐加工適性試験および食味試験を実施したところ、市販品(「リュウホウ」使用)と比較して同等以上の評価を受け、「東北166号」は加工適性においても加工業者の期待に応えられるものと思われます。
平成25年度も引き続き「東北166号」の栽培試験および加工試験を実施し、早期に現場で生産できるよう取り組んでいきます。
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成熟期の「東北166号」の草姿
左から「東北166号」「リュウホウ」「ナンブシロメ」 -
「東北166号」(写真中央)の子実
「東北166号」は粒が大きく、しわや裂皮が少なく、品質が良い -
生産者、製造業者、研究および普及組織等による
豆腐の試食検討会
(撮影日:平成24年12月19日) -
「東北166号」で試作した絹ごし豆腐
左:市販品「リュウホウ」使用、右:試作品「東北166号」使用
(技術部作物研究室 主任専門研究員 伊藤 信二)
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