アンケートから浮かび上がる課題 ~ 若手酪農家に「トウモロコシ-ライ麦二毛作体系」を紹介

ページ番号2005922  更新日 令和4年11月15日

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説明を行う伊藤主任専研の写真
「若手酪農家の集い」にて説明を行う
伊藤主任専門研究員

 平成24年11月27日に開催された「岩手県・若手酪農家の集い」(主催:岩手県乳質改善協議会)で、当研究室で取り組んでいる「飼料用トウモロコシ(不耕起栽培)とライ麦の二毛作体系」について、これまでに得られた成果を紹介しました。

 この二毛作体系では、トウモロコシを不耕起播種することにより労力の負担を軽減し、ライ麦刈取りからトウモロコシ播種までの期間を短縮することができます。なおかつ、トウモロコシの単作の場合以上に、単位面積当たりのTDN収量を上げられるという利点があります。

飼料用トウモロコシ・ライ麦二毛作体系の栽培暦
飼料用トウモロコシ(不耕起栽培)・ライ麦二毛作体系
5月中旬にライ麦を刈取り後、5~10日の間にトウモロコシを不耕起播種

 スライドを用いて説明を行った後、この二毛作体系についてのアンケートを実施し、酪農家19名(20代4名、30代12名、40代2名、60代1名)から回答をいただきました。

 まず、この二毛作体系への興味・関心では、「ある」が32%、「ない」が26%、「どちらともいえない」が最も多く42%に上りました。次に、取組の意向については、「ある」と「ない」がそれぞれ26%に対して、「どちらともいえない」がやはり一番多く42%となりました。さらに、二毛作への取組を鈍らせる理由については、10名から回答があり、7名が「労力的な問題」、2名が「現状で満足」、1名が「機械がない」となっていました。

 今回のアンケート結果から、一度の説明だけでは、十分な理解を得ることが難しいことが分かりました。今後は、普及センターや振興局と連携して、より多くの酪農家の皆さんに、分かり易い情報提供を行い、理解を深めていただこうと思います。

  • 二毛作への興味・関心の円グラフ

    二毛作への興味・関心

  • 二毛作への取組意向の円グラフ

    二毛作への取組意向

(畜産研究所家畜飼養・飼料研究室 主任専門研究員 伊藤 孝浩)

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