“バイオセキュリティ”強化で種畜を守る ~「高病原性鳥インフルエンザ防疫演習」を実施

ページ番号2005924  更新日 令和4年11月15日

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 平成24年11月8日、200名以上の県職員等を集めて、大規模な高病原性鳥インフルエンザ防疫演習(主催:盛岡広域振興局、農林水産部畜産課、環境生活部県民くらしの安全課)が岩手産業文化センター(アピオ)および当畜産研究所を会場として実施されました。

 盛岡広域振興局管内の肉用鶏14万羽を飼養する農場で発生があったとの想定で、午前中は、アピオを防疫作業員集合施設に見立て、作業員の検診実演と防疫作業全体の机上演習を、午後には、当所内で作業員の感染予防のための防護服等着用、鶏の模型を用いた発生農場飼養鶏の殺処分、殺処分鶏の埋却、通行車両の消毒などの実演を行いました。この日は、あいにくの氷雨で足元もぬかるむ状況でしたが、実際に発生があれば、どんな悪条件の下でも防疫作業を進めなければなりません。条件に応じた対策を考える上でも、貴重な防疫演習となりました。

 家畜伝染病対策では、高病原性鳥インフルエンザだけでなく、口蹄疫にも警戒が必要です。平成22年に宮崎県で大流行した口蹄疫では、一般の農場よりバイオセキュリティが高いと考えられていた同県の畜産試験場(豚)で、また、同県の種雄牛造成を担う宮崎県家畜改良事業団(牛)でも発生があり、貴重な種畜を処分せざるを得ない状況に陥りました。

 当研究所では、宮崎県での事例を教訓として、場内出入り口の消毒、作業用長靴の履き替えなど、家畜伝染病の侵入防止対策を実施してきましたが、今回の防疫演習を機に改めて一層の強化を図っていきます。

  • 防護服等の装着実演の様子の写真

    防護服等の装着実演

  • 殺処分鶏の埋却実演の様子の写真

    殺処分鶏の埋却実演

(畜産研究所家畜育種研究室 主査専門研究員 児玉 英樹)

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