冬が来る前に「秋起こし」で雑草退治 ~ 多年生雑草の耕種的防除法

ページ番号2005932  更新日 令和4年11月15日

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 「クログワイ」や「シズイ」という田んぼの雑草をご存知でしょうか?これらの雑草は、地下の塊茎(いわゆるイモ)から発生する水田雑草で、近年岩手県内の水田で発生が拡大しています。作土中の比較的深い位置から発生するため、除草剤による防除が難しく、多発した場合には減収の原因になることがあります。

 これらの雑草のイモは、冬の寒さ(凍結)に弱いといわれていました。実際に秋にプラウ耕による反転耕を行ったところ、イモが掘り起こされ低温にさらされることによって、翌年の発生量が減少することがわかりました。「クログワイ」や「シズイ」の発生でお困りの方は、本格的な寒さが来る前のこの時期に、プラウ耕による“秋起こし”を試してみてはいかがでしょうか。

「クログワイ」と「シズイ」の発生量比較のグラフ
7月上旬の「クログワイ」と「シズイ」の発生量の比較
注:除草剤を使用していない圃場での比較
  • 「シズイ」の多発圃場の写真

    「シズイ」の多発圃場(撮影日:2010年9月2日)
    イネの間に見える雑草のほとんどが「シズイ」です

  • プラウによる秋耕起の様子の写真

    プラウによる秋耕起。耕起深は15cm程度です
    (撮影日:2010年10月28日)

(プロジェクト推進室 主任専門研究員 臼井 智彦)

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