広い大地で健やかに育て ~ 本年も寄託放牧が始まりました

ページ番号2006062  更新日 令和4年11月21日

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 畜産研究所外山畜産研究室では、公共牧野の活用促進を目的として、肉用牛の放牧管理や自給飼料基盤の有効活用のための試験研究に取り組んでいます。また、標高700~1000メートルの北上山地にある1600ヘクタールの広大な県有草地では、民間経営体が飼育する牛馬を夏季の寄託放牧として広く受け入れてきました。

 平成23年は、年末年始の大雪の影響による倒木で、放牧地を囲むバラ線の切断が多く、利用者らによる修理も例年以上の日数と労力を要しましたが、馬は5月23日、牛(日本短角種)は5月24日に、無事、計画通り入牧を終えました。牛の入牧の日は晴天に恵まれ、母牛46頭、子牛38頭、種雄牛1頭が、体重測定・ワクチン接種等の後、放牧地へ一斉に放されました。

 放牧期間は10月中旬までの150日間。この間に、母牛は自然交配により翌年度生産される子牛を宿します。子牛も母牛と一緒に急斜面を歩き、豊富な草を食べることで丈夫な子牛へと成長します。近年は、1日あたり増体量が去勢、雌とも1kgを超える立派な発育成績で秋の終牧を迎えており、今秋の短角市場での高い評価が大いに期待されます。

小石川放牧地における子牛の発育成績(1日あたりの増体重kg)

性別

平成17年

平成18年

平成19年

平成20年

平成21年

平成22年

1.14

1.12

1.12

1.10

1.08

1.06

1.00

1.04

1.01

0.98

1.04

1.02

一斉に放飼された短角牛の写真
全頭一斉に放牧地へ

(畜産研究所外山畜産研究室 主任専門研究員 鈴木 啓太)

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