敵はどこからやってくる? ~ 大豆の害虫「ウコンノメイガ」の越冬調査をしています

ページ番号2006063  更新日 令和4年11月21日

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 ダイズの害虫であるウコンノメイガは、幼虫が葉を葉巻たばこのように巻いて食害する害虫です。畑で被害をもたらすこの害虫は、どこからやってくるのでしょうか?

 ウコンノメイガは、ダイズ以外にも、イラクサ科の植物(アカソやカラムシ)に寄生することが知られており、農業研究センターの調査で、岩手県中部ではウコンノメイガがイラクサ科植物とダイズの間で寄主を変えながら年間2世代を経過することがわかりました。

 ところで、県北地域などではダイズへの被害が少ないところがあります。それはなぜでしょうか?この理由の一つとして、越冬場所(イラクサ科植物)からダイズの畑までの距離が関係しているのではないかと考えました。

 そこで、岩手県内のイラクサ科植物におけるウコンノメイガの越冬分布を調査し、越冬場所と被害との関係を検討しています。この調査は平成22年から実施しており、特に県北地域での越冬分布を中心に調べています。また、同じ地点を継続して調査することで、越冬分布が変化するかも追跡していきます。

調査ルートを示した岩手県の航空写真
岩手県内を広域に調査しています
青線、赤線、黄線が平成23年の調査ルートです
  • 越冬植物となるアカソの写真

    越冬植物のアカソ

  • 幼虫が入った葉巻の写真

    葉巻発見!(中には幼虫が……)

(環境部病理昆虫研究室 主任専門研究員 横田 啓)

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