塩害対策支援で沿岸農業の再生を ~「震災復旧・復興支援プロジェクトチーム」を設置
平成23年3月11日に発生した「東日本大震災津波」により、本県の沿岸地域一帯は甚大な被害を受けました。被災された皆様には、心からお見舞いとお悔やみを申し上げます。
農業研究センターでは、本県農業の一刻も早い復旧・復興を支援するため、津波により多くの田畑が海水に浸かった沿岸地域の、対策技術支援のための「震災復旧・復興支援プロジェクトチーム」を、3月28日付けで設置しました。同プロジェクトは、南部園芸研究室・佐々木裕二室長をチーム長に、各研究室より9名の研究員が参画し、次のような取り組みを実施することとしています。
復旧のための農業改良普及センター、JA等への技術支援
- 各種支援対策会議への参画による技術支援
- 震災現地土壌の採取と分析による営農対策処方箋の作成支援
農業改良普及センターと連携して各地区の土壌採取・分析を実施 → 除塩手法等の提示 - 農家指導の拠点、次期作への対応のための現地実証試験地の設置・運営
(当面は、陸前高田市および大槌町。各4~6ヵ所設置)
復興のための技術開発と実証
- 隔離床栽培等による園芸振興モデルほ場の設置
(対象作物:果菜類(トマト、イチゴ)等、設置場所:現地およびセンター内)
プロジェクト発足から4月7日までの10日間で、営農対策会議(大船渡地域)に2回、栽培指導会(JAおおふなと管内。きゅうり、トマト)に2回参加するなど、チーム員は連日現地に赴き技術支援に取り組んでいます。また、4月13日には県北農業研究所が「震災復興支援チーム」を立ち上げ、宮古・久慈地域を対象に技術支援を行っていく他、畜産研究所でも同様のチームを設立し、情報収集および技術支援を行うこととしています。
本プロジェクトを中心に、当センターの全力をあげて沿岸部の農業再生へ取り組んでいきますので、各関係機関および生産者の皆さんのご協力をよろしくお願いいたします。
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第3回災害復興営農対策会議
(平成23年4月4日、大船渡地区合同庁舎) -
JAおおふなとトマト栽培指導会
(平成23年4月6日、陸前高田市)
(企画管理部研究企画室 主任専門研究員 伊勢 智宏)
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