“Agriclture × Biotechnology=MutMap” ~「岩手県バイオテクノロジー研究成果発表会」を開催

ページ番号2006007  更新日 令和4年11月18日

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 平成24年2月8日、エスポワールいわて(盛岡市)において、「岩手県バイオテクノロジー研究成果発表会」が開催されました(主催:岩手県農林水産部農業普及技術課)。これは、財団法人岩手生物工学研究センター(以下、生工研)における研究成果と、農業研究センターをはじめとする公設試験研究機関の取り組み状況について、広く県民の皆様に知っていただくために平成23年度から開催したものです。

 最初に、技術部南部園芸研究室・佐々木裕二室長から、東日本大震災津波に対応した「震災復旧・復興支援プロジェクトチーム」の取り組みについて紹介しました。続いて、生工研と農業研究センターが連携した研究事例として、技術部作物研究室・佐々木力室長から「DNAマーカーを利用した本県オリジナル水稲品種の開発」について、同研究室・阿部陽専門研究員から「次世代シーケンサーを活用した迅速な有用形質の遺伝子特定技術『MutMap(ムットマップ)法』」について発表しました。

 特に、阿部専門研究員らが開発した「MutMap法」は、生工研が保有する最新鋭の「次世代DNAシーケンサー」を活用し、従来の方法より低コストかつ迅速にイネの遺伝子解析を行える、という画期的な技術で、研究論文として著名な学術誌「nature biotechnology (online)」に掲載されるなど、世界的にも注目されています。

 また、生工研からは、最近のバイオテクノロジー研究成果2題について発表が行われました。矢野明主席研究員は「県産農林水産物における『健康機能性』に関する研究の取組み」と題して、イサダ(ツノナシオキアミ)の脂肪の燃焼促進機能について、高橋秀行主任研究員は「LED光源を用いた新たな農業 ~ リンドウの開花期拡大に向けて」と題して、LEDの赤色および遠赤色光をリンドウの越冬芽に照射し萌芽期を調節することで開花期を拡大する試みについて、それぞれ紹介しました。

 今後も、農業研究センターと生工研が密に連携して、成果を上げていることを、より多くの県民の皆様に知っていただけるよう、努めていきます。

発表会の模様の写真
発表会の模様

(企画管理部研究企画室 主任専門研究員 伊勢 智宏)

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