やっぱり決め手は人の舌!? ~ お米の食味試験の様子を紹介します

水の量は1グラム単位で調節
皆さんは、ご飯の“食味”=「おいしさ」をどこで判断していますか?味、香り、粘り……人によって好みは様々あると思いますが、長年の研究の結果から、「粘りがあり、程よい硬さがある」ご飯がおいしいとされています。
技術部作物研究室では、「“食味”の優れた主食用品種の育成」に取り組んでいます。そこで、今回から3回の予定で「どのようにしておいしいお米を選ぶのか」について紹介していきたいと思います。
1回目の今回は、ご飯を実際に食べてみておいしさを評価する、「食味官能試験」について紹介します。
水の量や蒸らし時間を厳密に定めた手順でご飯を炊き、ご飯を食味試験専用のお皿に盛り付けます。お皿には、赤・黄・青・緑の印があり、それぞれの印と中央に計5種類のご飯を盛り付けます。
試食する人(パネリスト)は、真ん中の基準品種と比較して、4種類のご飯について「外観」「香り」「味」「粘り」「硬さ」「総合」の項目を評価します。1回の試験につき25名前後のパネリストに試食してもらい、評価が良かったものは新品種の有力候補として、次の調査段階へ進んでいきます。
平成24年は、粘りが強く、冷めても硬くなりにくい特徴を持ち、食味試験でも評価が高かった1系統が、新たに県オリジナル品種の仲間入りをする予定です。新品種候補については、研究成果として公表する際に改めて紹介しますので、そちらもお楽しみに。
次回は、お米の成分分析による、おいしい品種の選抜の様子についてお伝えします。
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食味試験専用の皿にご飯を盛り付けた様子
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真剣な面持ちで評価しているパネリストの皆さん

各項目について+3~-3の7段階で評価します
(技術部作物研究室 技師 川代 早奈恵)
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