続々・“復興イチゴ”でXmasケーキを飾る ~ 高設栽培システムの特許を取得!

ページ番号2006017  更新日 令和4年11月18日

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 当センターの震災復旧・復興支援プロジェクトチームが「沿岸地域農業の復興対策実証圃(イチゴ)」で検討している、当センター開発の「高設栽培システム」について、この度特許庁から特許査定を受けました。

 このシステムは、従来の高設栽培で問題となっていた廃液を系外に出さないことと、培地には粉砕した杉樹皮を利用するなど、地域資源を活用しながら低コストで環境に及ぼす影響を極力低減した「エコなシステム」となっています(詳細は下図参照)。

 県復興基本計画では、沿岸地域おける施設園芸品目の導入を重点的に支援し、産地化を図ることとしています。その中でも戦略品目として位置づけられているイチゴの促成栽培の基盤技術として本システムの積極的な導入が期待されます。

従来型高設栽培システムの課題と閉鎖型二層ハンモックシステムによるメリット

従来システムの課題

  1. 点滴かん水装置と点滴チューブの導入コスト、肥料コストが大
  2. 投下コストに見合う栽培規模が必要
  3. 廃液が外部へ流出し、環境負荷へ影響あり

閉鎖型二層ハンモックシステムによるメリット

  1. 肥効調節型肥料の使用と貯水槽からの底面給水で点滴かん水装置を使用せずコストダウン
  2. 小面積からの取り組みが可能
  3. 貯水槽からの底面給水のため廃液が発生しない(水が減った分だけ加える)
従来システムと新システムの比較イメージ図
従来システムと新システムの比較

(技術部南部園芸研究室 主査専門研究員 山田 修)

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