「いわての土」を追い続ける ~ 農地土壌の実態モニタリング調査
生産環境研究室では、県内の水田・畑地土壌の実態と栽培管理による変化を明らかにするために、県内およそ150地点について同一ほ場の土壌を、昭和54年から5年おきに調査しています。現在は7巡目に入っており、平成23年度は県北及び北上川下流地域の調査を行っています。
この調査では、毎回ほ場内の決まった位置から土壌を採取し土壌養分を分析するほか、土壌管理の実態を把握するため、施肥量等のアンケート調査を行い、これらの結果から営農活動が土壌に及ぼす影響を解析しています。これまでの調査では、多くの地点でリン酸・カリが過剰蓄積していることなどが明らかになっており、「農作物施肥管理指針」の見直しに反映させています。
また、平成20年度からは新たに土壌炭素の調査も行なっています。これは、全国の地球温暖化防止対策の一環として、二酸化炭素の動態に関係する炭素が農地に蓄積している量を測定するために全国で調査を行っているもので、本県では100地点を対象に土壌炭素含量と営農活動との関係を毎年調査しています。
本年度も、9~10月にかけて定点ほ場での土壌採取・調査を終え、今後は土壌の分析とデータの取りまとめを実施します。

平成23年10月26日、一関市花泉町
(環境部生産環境研究室 専門研究員 高橋 彩子)
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