除塩対策の結果や如何に? ~ 震災復旧・復興支援プロ「除塩対策実証ほ現地研修会」を開催
平成23年9月27日、農業研究センター「震災復旧・復興支援プロジェクトチーム」が設置している、除塩対策実証ほ等の現地研修会を大船渡農業振興協議会との共催で開催しました。当センターのほか、大船渡農林振興センター、大船渡農業改良普及センター、JAおおふなと、役場等から16名が参加しました。
はじめに、ほ場整備中に津波被害に遭った陸前高田市広田町の岩倉ほ場整備工区を訪れました。岩倉では除塩対策実施後の6月10日に田植えをしました。7月下旬の台風で軽い潮害を受けましたが、その後は順調に生育し、津波等の被害を受けない水田と遜色ない収量が得られる見込みです(追記:10月12日に、待望の収穫が県立農業大学校の支援のもと実施されました)。
次に、同市竹駒町の実証ほでは、除塩対策実施後、5月25日に田植えをした水稲は順調に生育しており、たわわに実った黄金色の稲穂が青空に映えていました。「これくらいに育つのであれば、全部の田んぼに植えるんだったな!」との生産者の声に、一同喜びの表情を隠せませんでした。
きゅうりは6月10日に定植し、生育初期には草丈等の不揃いが見られたものの、その後は順調に生育し、9月10日現在、10トン(実証面積15アール)を出荷し、管内の平均単収とほぼ同等となりました。また、8月末に開催されたきゅうりほ場コンクールで堂々2位の成績を収めたとの紹介もありました。
「どれくらいの被害だったら除塩対策が必要なんだろうね?」、「やっぱり津波で土が硬くなったよね」など参加者からの声も受け、農業研究センターでは、次期作の土壌EC目標値や作付け上の留意点等をいち早く提示していきます。
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水稲除塩対策実証ほ(陸前高田市竹駒町)
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きゅうり除塩対策実証ほ(陸前高田市竹駒町)
(技術部南部園芸研究室 南部園芸研究室長 佐々木 裕二)
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