放牧地における作溝式播種機を活用した簡易草地更新技術の確立

ページ番号2006139  更新日 令和4年11月25日

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 近年、本県において、草地の生産性向上のための取組みが活発になってきています。その中でも、作溝式播種機を活用した簡易草地更新技術は、施工が簡易で既存の植生を生かした追い播きが可能です。さらに、播種後の鎮圧作業が不要であることから、完全更新に較べ傾斜地への導入が容易な技術として活用が期待されています。
 
 平成22年度、外山畜産研究室では、これまで知見の少なかった放牧地における本技術の活用方法の確立を目指しています。具体的には、次の点を明らかにして、県内の公共牧場をはじめとする放牧地における生産性の向上を目指します。

  • 放牧地における播種時期(春播種、秋播種)および既存植生の草勢が新播牧草の定着に与える影響
  • 播種後の圃場における放牧利用方法(放牧開始時期、放牧密度による播種牧草の定着度の差)

 5月末に、80アールの放牧場3区に作溝式播種機を用いて、オーチャードグラスを播種しました。その後、既存草の草丈に応じた放牧を実施しながら、被度、草量から見た新播牧草の定着度を観察しています。これにより、播種後の最適な放牧開始時期を明らかにしていく予定です。

作溝式播種機による播種の様子の写真
作溝式播種機による播種
  • 発芽した新播オーチャードグラスの写真

    発芽した新播オーチャードグラス

  • 放牧された牛の写真

    放牧状況

(畜産研究所外山畜産研究室 専門研究員 菊池 恭則)

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