「いわて牛」ブランドの次代は任せろ! ~ 種雄牛の現場後代検定始まる
平成22年度の現場後代検定が前期は4月2日から、後期は5月13日から始まりました。現場後代検定は、種雄牛候補の遺伝的能力を実際の産子の産肉成績で確かめるために行うもので、正確な選抜を行う上で欠かせません。
本年度検定を開始した種雄牛候補は、平成19年生まれで、平成20年7月に18頭の候補牛の中から直接検定を経て選抜された「勝安春(かつやすはる)」「花安勝(はなやすかつ)」「平花丸(ひらはなまる)」「幸大鶴(こうだいつる)」の4頭です。
上記の候補牛4頭は、精液を採取され、主に出生地域で人工授精し、平成21年の夏~秋に産子が得られました。その中から、候補牛ごとに20頭を検定用として、当研究室のほか、県内の一般農家等で肥育されています。検定が終了し成績がまとまる平成24年の夏頃に、成績が優秀な候補牛を選び、新たな「県有基幹種雄牛」としてデビューすることになります。
本年度、検定を開始した4頭の候補牛は、いずれも本県の将来を担う種雄牛候補として、その成績が期待されます。また、検定成績は、国の事業で全国20道県が参加している「全国肉用牛広域後代検定事業」でも利用され、全国的な評価も同時に行われます。
ちなみに、これまで事業に参加した全国346頭の候補牛の中で「脂肪交雑」(一般に「サシ」と呼ばれ、霜降りの程度を示す)の育種価が最も優れている牛が、現在人気の「菊福秀(きくふくひで)」であり、こうした確かな評価が精液の利用拡大につながっています。

(畜産研究所種山畜産研究室 主任専門研究員 小梨 茂)
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