“隠れ家”発見! ~ 大豆の害虫「ウコンノメイガ」の発生生態の解明
大豆の害虫であるウコンノメイガは、幼虫が葉を葉巻たばこのように巻いて食害するのが特徴で、発生が多い場合は収量や品質低下(小粒化など)等の影響をもたらします。以前は、本県においては発生の少ない害虫でしたが、平成17年頃から多く発生する傾向がみられています。
この害虫は、大豆以外にもイラクサ科の植物(アカソやカラムシ)に寄生することが知られていますが、本県では調査されておらず、成虫がどこから大豆に飛来するのかも判っていませんでした。そこで、病理昆虫研究室では、平成21年度にウコンノメイガの発生消長を調査した結果、県中部においてウコンノメイガは、イラクサ科植物とダイズの間で住み処を変えながら、年間2世代を経過することが推察されました。
平成22年度は、大豆の播種時期の違いがウコンノメイガの被害に及ぼす影響や、防除が必要となる水準の策定について検討するとともに、岩手県内のイラクサ科植物におけるウコンノメイガの越冬分布についても調査していきます。

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ウコンノメイガの越冬植物となる「アカソ」
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ウコンノメイガが寄生中のアカソ
(環境部病理昆虫研究室 専門研究員 横田 啓)
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