「循環型農業」の救世主? ~ ナタネの小畦立て播種栽培の実証試験
プロジェクト推進室(水田農業担当)では、「耕作放棄地を活用したナタネ生産及びカスケード利用技術の開発」(農林水産省・新たな農林水産政策を推進する実用開発事業)という課題に取り組み、ナタネの湿害軽減播種技術の開発を進めています。
これは、全国で40万ヘクタールとも言われる耕作放棄地(水田転換畑も含む)を有効活用して地域を活性化するために、ナタネを栽培して食用油を生産し、そこから発生したナタネ油粕や残渣物をも有効利用したいと考える、市町村・NPO法人・生産農家等からの要望に応えようとするものです。
具体的な研究内容は、ナタネの優良品種の選抜と安定生産技術の開発、収穫物を余すところ無く活用する「カスケード(多段階)利用」の実用的技術の開発などで、寒冷地および温暖地において耕作放棄地でのナタネ栽培を核とした、新たなバイオ資源循環型の産地形成に役立てることを目的としています。
当プロジェクトでは、小畦立て播種栽培の導入により湿害軽減を図ることをねらいとして、寒冷地での現地実証試験(雫石町)を担当しています。平成22年5月20日には、本事業の現地検討会を兼ねて「東北ナタネセミナー」が行われ、多くの方々が集まり試験圃場等を視察しました。
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ナタネの小畦立て播種機
(撮影日:平成21年9月14日) -
出芽後の状況
(撮影日:平成21年10月2日) -
現地検討会での圃場視察
(撮影日:平成22年5月20日) -
「東北ナタネセミナー」の様子(同前)
(プロジェクト推進室(水田農業) 主任専門研究員 高橋 昭喜)
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