北上の山に抱かれ健やかに ~ 今年も寄託放牧が始まりました!

ページ番号2006159  更新日 令和4年11月25日

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 畜産研究所外山畜産研究室では、肉用牛の放牧管理や自給飼料基盤を有効に活用するための試験研究に取り組んでいます。それとともに、標高700~1,000メートルの北上山地に有している、1,600ヘクタールの広大な県有草地を有効活用するため、民間経営体が飼育する牛馬についても夏季に寄託放牧を広く受入れています。

 平成22年は、例年より雪解けが遅かったため牧草の生育不足も心配されましたが、5月の連休以降の好天で遅れを取り戻し、馬は5月19日、牛(日本短角種)は5月21日に、それぞれ入牧を無事終了しました。外山牧場には、日本短角種の母牛60頭、子牛48頭、種雄牛1頭が一斉に山へ放されました。母牛は、まき牛方式による自然交配により翌年度生産される子牛を宿して終牧を迎えることとなります。

 10月中旬までの約150日間、風雨や暑さに耐えながら屋外で過ごしますが、近年は飼養者の管理技術が向上し、育種改良が行き届いていることから、大きな疾病・事故もなく子牛の増体量が、去勢・雌とも1日あたり1kgを超える立派な発育成績で秋の終牧を迎えます。子牛達は、山の急斜面を歩くことで足腰が丈夫に育っており、今秋の短角市場での高い評価が期待されます。

  • 一斉に放牧される短角牛の写真

    全頭一斉に放牧地へ

  • アカバネワクチンを接種される母牛の写真

    入牧前準備(その1)
    母牛にはアカバネワクチンを接種

子牛の殺ダニ剤塗布の様子の写真
入牧前準備(その2)
子牛は殺ダニ剤の塗布、体重測定をして入牧

(畜産研究所外山畜産研究室 主任専門研究員 藤澤 牧人)

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