「研究連携システム」を大きな武器に ～「農研センターと生工研との連携会議」を開催

　平成22年4月22日、岩手県農業研究センター・本部（北上市）において「岩手県農業研究センター（以下、「農研センター」）と財団法人岩手生物工学研究センター（以下、「生工研」）との連携会議」を開催しました。これは、農研センターと生工研のお互いの連携を強化し、バイオテクノロジー研究の効率化を図ることを目的に、毎年度当初に開催しているものです。

　まず、本年度における研究体制の概要について双方から説明・確認を行った後、現在共同研究を実施している3分野（水稲育種、花き（りんどう）育種、作物病害防除）を中心に、生工研と農研センターの重点研究プロジェクトおよび共同研究の取り組み状況について説明と質疑を行いました。

重点研究プロジェクトおよび共同研究課題一覧

重点研究プロジェクト or 共同研究課題名	生工研・担当分野	農研センター・担当研究室（チーム）
水稲重要形質と連鎖したDNAマーカーの探索	遺伝学ゲノム学研究分野	技術部作物研究室（水稲育種・栽培チーム）
DNAマーカー利用によるリンドウ新育種技術の開発と品種保護への応用	分子育種研究分野 代謝工学研究分野	技術部園芸研究室（花きチーム）
体系的な植物病害診断法の確立に向けた病原体検出診断技術の開発	植物病態分子研究分野 代謝工学研究分野	環境部病理昆虫研究室（病害チーム）

　会議の冒頭、生工研・内宮所長が話された「基礎研究を生工研が、応用化研究を農研センターが担う、という研究連携システムは、他県にはない大きな武器である」というお言葉のとおり、両センターが一体となって岩手の農業の発展に役立つ成果を、一日でも早く一つでも多く送り出せるよう、連携を強化していきたいと思います。

（企画管理部研究企画室　主任専門研究員　伊勢 智宏）