「いわて発」オリジナル技術を東北で広く活かす(3)~「1.5年プロ」現地試験・結果の評価や如何に!?

ページ番号2006095  更新日 令和4年11月24日

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 平成22年12月21日、青森県つがる市役所柏支所において、つがる普及分室の本所である西北地域県民局農業普及振興室管内の水稲直播栽培検討会が開催されました。当日は関係機関、JA担当者、直播栽培に取りんでいる農家、農業機械メーカー関係者等50名が集まり、津軽地方(青森県西部)における水稲直播栽培への取組内容の検討が行われ、「1.5年プロ注)現地実証試験」の成績について報告が行われました。

 会議では、作溝直播の試験を担当したつがる普及分室より、当初の目的であった苗立ちの向上と鳥害回避について、「予想以上の効果が得られ、実施主体である出来島21営農組合の評価が大変高かった」と報告されました。また、出来島21営農組合では、本年度の結果を受けて翌年度に作溝直播装置の導入を決定しているとのことでした。

 後日、つがる普及分室より今回の1.5年プロに対する評価がなされ、実証した技術について「実施主体のみならず周辺農家の関心も非常に高く、今後の湛水直播栽培の普及拡大に寄与するものと考えられる」との高い評価を頂きました。また、会議後には作溝直播装置に関して青森県内から2件の問い合わせがあるなど、評判は上々のようでした。今後は年度末に向けて、東北地域向けのパンフレットの作成など東北地方での更なる普及に向けた取り組みを行う予定です。

注)1.5年プロ:正式名称は「東北農業新技術実用化促進プロジェクト」。現場における課題を早期に解決するため、各研究機関等で開発された新たな技術の実用性を短期間に検証・評価して、東北地域内の県域を越えた広い範囲への速やかな技術導入を図るものです。

  • 作溝直播区の生育状況の写真

    作溝直播区の生育状況
    (供試品種:まっしぐら、撮影日:平成22年9月7日)
    一部でなびき倒伏も見られたが10アールあたり収量451kg(全刈収量469kg)で慣行区を上回った

  • 直播栽培検討会の開催状況の写真

    青森県西北地域県民局普及振興室管内の直播栽培検討会の開催状況
    (写真提供:つがる普及分室、撮影日:平成22年12月21日)

(プロジェクト推進室(水田農業) 上席専門研究員 伊藤 勝浩)

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