衛星(ほし)の導きで施肥ムラ解消! ~ 「トラクタGPS」を活用した大規模草地の精密肥培管理技術

ページ番号2006103  更新日 令和4年11月24日

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 プロジェクト推進室(特栽・有機)では、大豆の減農薬栽培技術の開発に取り組んでいます。前回は、機械除草の方法などを紹介しましたが、今回はその結果についてお知らせします。

 大豆の出芽直前から7月上旬まで、合計4回の機械除草を行い、その後は通常の栽培と同様に、中耕・培土を行いました。機械除草を行った直後は、一見、雑草がほとんど無くなったように見えるのですが、大豆の株と株の間に小さな雑草が多く残ってしまい、その後の培土等の作業によっても、雑草の生育を抑えることが出来ませんでした。そのため、除草剤を使用した慣行栽培に比べ、収量が約20%減少しました。

 以上のように、これまでの試験結果から、現場で利用するために解決すべき課題が多く見つかりました。平成23年度からは、「水田転作における大豆の除草機を中心とした除草技術の確立」という新しい研究課題で、水田転作での大豆の雑草対策に取り組んでいく予定としています。

  • トラクタGPS作業状況の写真

    トラクタGPS作業状況
    (左上:モニタ画面)

  • トラクタGPSを用いた大規模草地の肥料散布作業状況の写真

    トラクタGPSを用いた大規模草地の肥料散布作業状況

波丘地における肥料の散布ムラ発生状況例のイメージ図
波丘地における肥料の散布ムラ発生状況例
赤色の部分は「散布漏れ」、水色の部分は「重複なし」。
青色が濃くなるほど散布ムラ(重複度)が大きいことを示す。

(畜産研究所外山畜産研究室 主任専門研究員 増田 隆晴)

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