中国黒龍江省農業科学院植物保護研究所との研究交流(2)

ページ番号2006110  更新日 令和4年11月24日

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 前回からずいぶんと時間が経ってしまいましたが、お待たせしました!中国黒龍江省農業科学院植物保護研究所(徐 伟钧(Xu Weijun)所長)との研究交流についてのレポート第2弾です。

(1)中国黒龍江省の農業事情
 黒龍江省は、中国の東北部に位置し、総面積44,265千ヘクタールで、耕地・森林面積は中国でも第1位のとても大きな省です。黒龍江省の耕地面積は、日本の国土の約32%で、2008年の食糧生産量は実に4,353万トンに達します。主な栽培作物は、とうもろこし(4,853千ヘクタール)、大豆(3,800千ヘクタール)、水稲(2,635千ヘクタール)で、その他、小麦やそ菜類を栽培しています。
 このように黒龍江省は、水稲作付面積だけでも岩手県の面積(1,527千ヘクタール)の1.7倍と大きく、その収穫量は、精玄米重に換算して1,476万トンで、これは日本全体の1.7倍に相当します。

黒龍江省と岩手県の農業事情の比較

項目

岩手県

日本

黒龍江省

総面積(千ha)

1,527

37,792

44,265

耕地面積(千ha)

129

4,424

11,917

水稲作付面積(千ha)

56

1,621

2,635

収穫量(精玄米重、万トン)

30

846

1,476

(2)黒龍江省水田で発生している水稲病害虫
 主要な水稲病害と発生面積は、稲こうじ病(中国名:稲曲病)400千ヘクタール、紋枯病(日中で同名)200千ヘクタール、いもち病(同:稲熱病)260千ヘクタールです。主要な害虫は、ニカメイガ(同:二化螟)、ドロオイムシ(同:負泥虫)です。さすがは中国第1位、何をするにも規模が大きいですね。

 次回は、植物保護研究所における病害虫防除研究の現状についてご紹介します。

現地水田での病害虫の発生状況調査の写真
現地水田で病害虫の発生状況を調査する当センターの職員

(企画管理部研究企画室 主任専門研究員 勝部 和則)

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