「プレミアムブランド米」の生産を支援する(1)~「農薬75%カット」へのチャレンジ

ページ番号2006247  更新日 令和4年12月2日

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 岩手県では、「いわて純情米」を全国有数のブランドとして確立するために、平成20年度より「プレミアムブランド米」の開発に取り組んでいます。

 「プレミアムブランド米」とは、

  • 農薬の使用(成分数)を慣行栽培の4分の1以下に削減
  • 国際基準に合致するGAP注)による生産
  • 米の粒の厚さが2.0mm以上
  • 一定水準以上の食味の確保

 以上の4つの基準をクリアした、「厳選された品質」の県産米です。

 プロジェクト推進室では、この中で最も対応が難しい「農薬の使用を慣行栽培の4分の1以下に削減した防除体系」について、奥州市江刺区と一関市花泉町の現地圃場で実証試験に取り組んでいます。

 各地域で取り組まれている、農薬の使用を減らした「特別栽培」の防除体系を基に、

殺虫剤の不使用

  • 生育初期の害虫は、発生量が少なく防除が不要な圃場を対象とする。
  • 斑点米カメムシは、草刈りなどの畦畔管理を徹底し、薬剤散布は行わない。

除草剤の削減

  • 体系処理(初期剤+後期剤)により成分数を減らす。

を組み合わせながら、農薬の使用成分数を慣行栽培の4分の1まで減らすことを目指しています。

 今後は、初期害虫の発生調査や、冬を越してふ化した斑点米カメムシの幼虫を駆除するために畦畔の草刈りなどを実施していきます。

注)GAP(農業生産工程管理):今やっている農作業を「記録に残し、改善に役立てる」取り組みです。農作物の食品としての安全性の確保、環境の保全、農作物の品質向上などに有効な手段です。GAPへの取り組みをアピールすることにより、消費者や流通・加工業者からの信頼につながります。

  • 田植えの状況の写真・その1

    田植えの状況(1)
    (平成21年5月16日、奥州市江刺区)

  • 田植えの状況の写真・その2

    田植えの状況(2)
    (平成21年5月22日、一関市花泉町)

(プロジェクト推進室(特栽・有機) 主任専門研究員 細川 健)

このページに関するお問い合わせ

岩手県農業研究センター 生産環境研究部 病理昆虫研究室
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