「低コストで楽々な水稲有機栽培」の実現を目指して(1)~ 機械除草を中心とした水稲除草体系の実証「田植え編」
「安全・安心」な農産物を求める消費者のニーズが高まる中で、有機栽培に関心を持つ人が多くなっています。県内でも、有機栽培農家が年々増えていますが、水稲の有機栽培では、雑草対策が最も大きな課題になっており、栽培面積を拡大できない大きな要因になっています。
プロジェクト推進室では、平成20年度に「固定式タイン型除草機」を用いた、有機栽培で利用可能な除草技術を開発しました。平成21年度からは、除草効率を更に高めるために、現地の有機栽培圃場において「機械除草技術」と「ハロー田植機」を組み合わせた除草体系の実証試験を開始しています。
試験の最初の処理として、5月25日に一関市大東町の有機栽培圃場で、「ハロー田植機」による田植えを行いました。当日は、近隣をはじめ一関市内で有機栽培に取り組んでいる生産者約20名が集まり、実証試験に対する期待の大きさがうかがわれました。
続いて6月4日には、「固定式タイン型除草機」による第1回目の機械除草を行いました。除草機による機械除草は、この後6月11日と18日の2回に渡り実施する予定です。有機栽培に取り組んでいる生産者の期待に応えられるよう、除草技術の精度の更なる向上に取り組んでいきます。
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田植機の植え付け爪の前に装着された小型ハロー
植え付け前に土壌表面を撹拌して除草を行う
「枕ならし機構」としてハローを装着した田植機が各メーカーから販売されています。 -
ハローによって切断された雑草の芽
(プロジェクト推進室(特栽・有機) 専門研究員 臼井 智彦)
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