「保護されるべき権利」vs「活用されるべき権利」~ 岩手県園芸育種研究会総会&知的財産セミナーを開催
平成21年4月23日、農業研究センター・本部(北上市)において「岩手県園芸育種研究会総会」および「知的財産セミナー」を開催し、65名が参加しました。主催である「岩手県園芸育種研究会」は、民間育成者を含む生産者やJA、県関係機関が一体となっての園芸産地の強化を目的として平成20年度に設立され、この総会が本年度初めての活動となります。
まず、総会では前年度の活動実績報告および本年度の活動計画の協議が行われました。また、総会に先立ち「りんご部会」では、第1回の技術目揃会が開催され、発芽・開花や黒星病の調査について研修を行いました。
総会に続いては、「知的財産セミナー」として、農林水産省生産局知的財産課の大崎学氏による講演が行われました。「自家増殖を禁止する品目の選定にあたる調査活動の概要」と題し、農業者における種苗の自家増殖に関する実態調査の結果について、ご報告いただきました。
その中で、品目によっては種苗購入費の削減や以前からの慣行として自家増殖を行っている農業者が多くいること、その一方で、育成権者の権利保護をもっと強化すべきという意見もあること等について、アンケート結果の具体的数字を挙げながら、自家増殖の現状についてご説明いただきました。新たに品種を育成する側も、生産者として利用する側も、種苗に関する「知的財産権」についてさらに学習し認識を深めていく必要があることを、参加者の皆さんも改めて認識されたようです。
今後、園芸育種研究会の活動としては、りんごやりんどうの技術目揃い会や、りんどう育種セミナー、りんごの有望系統の検討などを実施する予定です。
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岩手県園芸育種研究会総会
(左上)藤根勝榮・研究会会長 -
「知的財産セミナー」
(左上)大崎学 育成者権保護・活用係長
(企画管理部研究企画室 主任専門研究員 伊勢 智宏)
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