「現地で素早く」・「簡易に診断」~ キクわい化病の新検定法の実習を行いました
キクわい化病は、草丈が伸びなくなる病害で、被害の拡大を防ぐためには早期診断による病気株の抜き取りがカギとなります。しかし、従来の診断法は特殊な実験機器を必要とすることから、病気株を農業研究センターに持ち込まなければならず、時間がかかる上に一度に診断できるサンプル数にも限界がありました。そのため、農業改良普及センター(=現地)でも診断できる検定法の開発が求められていました。
そこで、病理昆虫研究室では、市販の遺伝子診断試薬と簡単な機器を用いた、簡便な検定法を確立しました(詳しくは別添の研究レポートをご覧ください)。この検定法により、地元の普及センターで簡単かつ迅速に診断できるようになりました。
先頃、当研究室では中央農業改良普及センター・県域普及グループと共同で、キクの産地を抱える2カ所の農業改良普及センターにおいて、新しい検定法の実習を行いました。一関農業改良普及センターでは、花き担当の農業普及員以外にも多くの職員が参加しました。実習を受けた普及員は、「直接、検定技術のノウハウを習得することができたので、即実践に移す自信がついた」と話していました。
当研究室では、これ以外のウイルス病等についても、遺伝子診断手法を使った簡易な検定法の開発に取り組む予定です。
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わい化病の発症株(左)
草丈が短く、葉が小さい。 -
検定法の実習を受ける普及員(右)と指導する研究員(左)
(環境部病理昆虫研究室 主任専門研究員 猫塚 修一)
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