期待のニューフェイス・2009 ~ 飼料用トウモロコシ「ゴールドデントKD660」
畜産研究所家畜飼養・飼料研究室では、本県に適した飼料用トウモロコシを選定するため、市販されている飼料用トウモロコシ品種を栽培し、生育特性・耐病性・収量性などを調査しています。平成20年度は、18品種について試験をした結果、中生品種ゴールドデントKD660(KD660)が標準品種と比べて2年連続して優れた成績を残したことから、平成21年度より新たに岩手県飼料用トウモロコシ推奨品種に追加しましたので紹介します。
- 品種特性(標準品種「セシリア」との比較)
・かん長は19cmほど高いが、着雌穂高は1cmほど低い。
・耐病性では根腐病、紋枯病に対して強い。その他の病害に対してはほぼ同程度の強さである。
・播種~黄熟期までの所要日数は137日で5日遅い(黄熟期までの所要有効積算温度は1,255℃)。
・乾物収量、TDN収量注)ともに高い。 - 栽培上の留意点
・適正裁植本数は10アールあたり6,500本。
・適用地帯は標高500メートル以下の県下全域。
・栽培管理については牧草・飼料作物生産利用指針を基本とすること。
注)TDN=可消化養分総量は、飼料の栄養価の指標となるもので、飼料中に含まれる栄養価(TDN含量)が高いほどTDN収量も高くなります。
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収量性比較
(左「KD660」、右「セシリア」) -
「KD660」の草姿
(畜産研究所家畜飼養・飼料研究室 専門研究員 尾張 利行)
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