「信頼される産直」の育成を目指して ~ 産直向け農薬適正使用研修会
産地直売施設は、地元で生産された新鮮な農産物や加工品等を、生産者自らが直接販売する場にとどまらず、商品等を介して消費者と交流する場でもあります。岩手県内の産直施設は、平成2年には62ヵ所だったものが、平成20年には249ヵ所と約4倍に増えています注)。
消費者にとっての産直は、「安い、新鮮、地場産で安全」のキーワードで捉えられますが、「安全」のキーワードをより確かなものにするため、病害虫防除所では県内の産直施設を対象に、「農薬適正使用に関するアンケート」を実施しました。その結果、産直施設の多くが農薬適正使用についての研修会に参加したり、指導機関からの指導を受けている等の取組みの様子が明らかになりました。
産直向け農薬適正使用研修会では、これらのアンケート結果と共に他県の優良事例紹介や産直における農薬管理使用アドバイザーの役割、農薬使用履歴記帳について説明を行っています。特に農薬使用に際しては、「使用履歴の記帳が重要かつ緊急な課題であり、ぜひ組織的に取り組むべき」と提案してきたところですが、さっそく陸前高田市や宮古市の産直施設から、平成22年度から記帳に取組みたいという反応がありました。
農薬に対する正しい理解が深まり、このような取組みが拡大して行くように、今後も引き続き病害虫防除所は支援していきます。
注:岩手県農林水産部流通課「平成20年度農林水産物等直売施設実態調査」より

撮影日:平成22年3月17日

(病害虫防除部病害虫防除課 主任主査 阿部 信治)
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