低コスト&環境にやさしい「イチゴの閉鎖型高設栽培システム」を開発しました

ページ番号2006181  更新日 令和4年11月29日

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 イチゴの高設栽培は、作業が楽なことなどから県内各地で導入が進んでいますが、導入時の経費が高い(10アールあたり約400万円)ことが課題となっています。また、これまでの方式では、かん水により排出された排液に含まれる余った養分が土中や水系へそのまま流出するため、環境への負荷が問題になります。

 そこで南部園芸研究室では、低コストかつ排液処理が不要なイチゴの閉鎖型高設栽培システムを開発しました。

新しいシステムの特徴とメリット

  1. かん水を底面給水とすることで、かん水チューブが不要となり、水質を問わず高設栽培の導入が可能。
  2. 肥効調節型肥料による全量基肥施用とすることで、排液の処理が不要になり環境にやさしい栽培が可能。
  3. 促成作型で従来のシステムに対して同等の収量が得られ、初期導入経費を10アールあたり約100万円削減可能

 現在は、四季成り性品種を用いた夏秋どり作型でも実用可能なシステムを目指して、更なる改良を続けています。なお、本システムは特許出願中注)(特許出願番号:特願2009-078260)ですので、導入を検討する際には、当研究室へ直接お問い合わせください。

注:特許登録済み(特許番号:第4900735号、登録日:平成24年1月13日)、令和3年3月15日追記。

  • イチゴの生育状況の写真・その1

    新しい高設栽培システムを用いたイチゴの生育状況(1)

  • イチゴの生育状況の写真・その2

    新しい高設栽培システムを用いたイチゴの生育状況(2)

(技術部南部園芸研究室 主任専門研究員 藤尾 拓也)

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