目指せ500kg/10a超え!水稲直播栽培 ~ 収量アップへ着実な実り

ページ番号2006187  更新日 令和4年11月29日

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 平成21年度、当プロジェクトが開発した「水稲作溝同時直播機」は、先にご紹介したように県内9カ所及び秋田県に実証圃を設置し、生産者の方々に直接見ていただきました。既に本年の収穫を終え取りまとめの時期に入っていますが、確かな手応えを実感をしています。

 作溝装置の機構の一部を改良したことにより出芽の深さが一定になり、安定した苗立ちを確保できるようになりました。また、新たに開発した直播専用肥料の実用性についても、移植栽培と同等~上回る収量が得られることを確認しました。

 実証圃の生産者の方々からは、「これまでよりも落水管理が楽になった」「大きな欠株部分が出なくて苗立ちが安定した」などの感想をいただいています。詳しい結果については、「いわて直播栽培米研究会」の研修会等でお伝えしていく予定です。平成22年度に向けて低コストな水稲直播の導入面積拡大について検討する農家が増えるよう、大いに期待しています。

作溝同時播種区の生育経過の写真・その1
作溝同時播種区の生育経過(1)

撮影日:左から平成21年6月19日、7月14日、9月18日(成熟期頃)
場所:紫波町・有限会社 高橋農産
品種:ヒメノモチ、ほ場条件:30アール区画ほ場
コメント:ややなびき倒伏が見られたが収量は10アールあたり650kg程度(全刈)が見込まれる

作溝同時播種区の生育経過の写真・その2
作溝同時播種区の生育経過(2)

撮影日:左から平成21年6月17日、7月17日、10月6日(成熟期頃)
場所:花巻市石鳥谷町(アグリプロジャパン)
品種:ひとめぼれ、ほ場条件:90アール区画ほ場
コメント:枕地部分のみなびき倒伏が見られたが収量は10アールあたり630kg(全刈)が見込まれる

(プロジェクト推進室(水田農業) 上席専門研究員 伊藤 勝浩)

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