豆でデキれば、麦だって!? ~ 小麦版・小畦立て播種栽培による排水対策
プロジェクト推進室(水田農業)では、大豆の小畦立て播種栽培技術を応用して、新しい小麦の湿害軽減播種技術の開発を進めています。
麦は冬越しをする作物であるため、播種後~越冬、雪融け時あるいは梅雨の時期に湿害を受け、生育不良や収量減少の要因となります。一般的には、播種前あるいは播種後に明きょや排水溝を施工し、排水対策をとるケースが多いのですが、これだけでは圃場の排水が不十分な転換畑が多く見受けられます。
当プロジェクトが開発を進めている技術は、畦立て・施肥・播種を同時に行う方法ですが、畦の形状や畦立て以外の排水対策などが写真のようにアレンジされています。これによって、これまでは難しかった生育中の土入れや中耕作業なども可能となります。また、この秋からは2ヵ所の現地圃場(紫波町および花巻市)で、効果確認のための試験を行っています。
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現地(紫波町)での小畦立て播種栽培の状況
滞水はほとんど見られません -
同じく慣行平畦栽培の状況
畑のあちこちに水が溜まっています -
現地(花巻市)での11月上旬の生育状況
畦立てによって排水がスムーズに進んでいます -
同じく慣行平畦栽培の生育状況
条間に水が溜まっています -
密条用小畦立て播種機による播種試験
平成21年10月1日実施。2条寄せ植え方式・8条播き -
小畦立て播種機のアップ

2条寄せ植え方式にすることでこのような管理作業も可能になります
(プロジェクト推進室(水田農業) 主任専門研究員 高橋 昭喜)
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