(省力+高品質)+(小麦+水稲)=ダブルで両立! ~「シグモイド型」肥料で小麦の追肥を省略できる

ページ番号2006191  更新日 令和4年11月29日

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 小麦の施肥法は、速効性の肥料を用いて、基肥に加え「融雪期」と、「減数分裂期」または「穂揃い期」の2回に分けて追肥を行うのが一般的です。特に、主にパン用に用いられる「ゆきちから」では、子実のタンパク質含量を高める必要があることから、穂揃い期の追肥が重要です。

 しかし、水田地帯では、大面積で水稲と小麦を栽培している経営体が多く、水稲の代かき~田植えと作業時期が重なる小麦の穂揃い期追肥を省略できないか、という要望が出されています。

 そこで現在、施肥後一定の期間が経過してから窒素成分が溶け出し始める、「シグモイド型」の肥効調節型肥料を速効性肥料と組み合わせて、

  1. 融雪期のみ追肥する方法
  2. 基肥だけで追肥を全く行わない方法

を検討中で、省力かつ収量・タンパク質含量を高める施肥法の確立を目指しています。

  • 小麦の試験ほ場の写真

    小麦の試験ほ場(撮影日:平成21年11月11日)
    左手前は肥料の溶出試験

  • シグモイド型肥料の窒素の溶出パターンの模式図

    シグモイド型肥料の窒素の溶出パターンの例(模式図)

(環境部生産環境研究室 上席専門研究員 鈴木 良則)

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