「珍種」発見 ~ 岩手農研が母株提供している「イブキジャコウソウ」の新しい特徴
現在、当センターでは、ほ場や水路、農道の法面の雑草管理の省力化として効果的な「イブキジャコウソウ」の早期普及を図るため「イブキジャコウソウ現地実証圃設置要領」を制定し、県内の農業者等へ母株を提供しています。
ところで、このイブキジャコウソウについて、他県に生息しているものとは異なる特徴が見られましたので、国立科学博物館(茨城県つくば市)の植物研究部に鑑定を依頼しました。その結果、雄しべの葯(花粉の詰まった袋)がほとんど退化した「雌性株」という、国内のみならず国外でもこれまでに知られていない、非常に珍しいものであることが判明しました。
イブキジャコウソウには多数の変異株が報告されており、その生態や繁殖力もそれぞれに異なっています。水田法面の雑草管理の省力化を目的としたグラウンドカバープランツとして利用する場合は、被覆効果に優れた当センター由来の株をぜひ使用して下さい。
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当センターが提供している「イブキジャコウソウ」
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法面に植栽された「イブキジャコウソウ」
(企画管理部農業経営研究室 主任専門研究員 土澤 一博)
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