「プレミアムブランド米」の生産を支援する(2)~ 初期害虫の発生状況と斑点米カメムシ対策

ページ番号2006223  更新日 令和4年12月1日

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 プロジェクト推進室(特栽・有機)では、「プレミアムブランド米」の生産を支援するため、農薬の使用回数を慣行の4分の1以下に削減した防除体系の検討に取り組んでいます。今回は、農薬による防除を実施しない初期害虫と斑点米カメムシの対策について、現在の状況をお伝えいたします。

 初期害虫(イネミズゾウムシ、イネドロオイムシ)については、前年の発生状況から当年の防除が不要な圃場を前提としましたが、試験初年目で前年の発生状況の把握が困難だったため、田植え時には殺虫剤を使用せず、本田での害虫の発生状況に応じて防除の要否を判断することとしました。その結果、ほとんどの実証圃で防除は不要となりましたが、一部の実証圃で、イネミズゾウムシの防除が必要な密度に達したため、本田における防除を実施し被害の拡大を防ぎました。

 また、斑点米カメムシについては、発生源である畦畔の除草を徹底することにより密度を低減し、殺虫剤を使用しないこととしました。これまで、越冬世代幼虫の密度低減のために5月下旬、イネ科雑草を出穂させないために6月下旬、水稲の出穂15~10日前の7月下旬と、3回に渡り草刈りを実施しました。畦畔の草刈りは、水稲の穂揃期にあたる8月中旬にも予定しており、計4回の草刈りを体系的に実施することとしています。

 今後は、斑点米カメムシやいもち病の発生状況等を中心に収穫期まで調査を行い、実証結果について検討したいと考えています。

  • カメムシのすくい取り調査の様子の写真

    カメムシのすくい取り調査の状況

  • 畦畔の草刈り作業の様子の写真

    畦畔の草刈り作業

(プロジェクト推進室(特栽・有機) 主任専門研究員 細川 健)

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