人に優しく、環境に優しい ~ ウッドウール培地を利用したりんどうコンテナ栽培

ページ番号2006234  更新日 令和4年12月1日

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 「ウッドウール培地」とは、杉の樹皮(以下、杉皮)を粉砕して作られたものです。杉皮は製材の過程において発生し、ほとんどが産業廃棄物として扱われています。この杉皮の有効利用を図る手段として、当センターでは花の栽培における利用方法を検討してきました。

 一方、りんどうの半促成栽培では、大型の容器に株を移植する、コンテナを利用した栽培様式が一部の産地で行われています。連作障害を回避する方法の一つとして期待されていますが、多量の土が入ったコンテナは重く、ハウスへの出し入れ作業が大変であることと、青花系の品種では採花できる年数が短いことなどが課題となっています。

 そこで、園芸研究室では、コンテナ栽培にウッドウール培地を利用した試験を行っています。これまでに、従来の培土に比べ重量が約半分と軽く作業性に優れること、りんどうの生育に関しては問題がなく、欠株の発生が大幅に減少することが確認されています。ウッドウールの乾きやすさや適正な施肥量等の課題を解決し、コンテナ栽培用の培地として実用化をめざし、今後も研究に取り組んでいきます。

ウッドウール培地を使ったコンテナ栽培の様子の写真
ウッドウール培地を使ったコンテナ栽培の様子

(技術部園芸研究室 花きチーム長・主任専門研究員 川村 浩美)

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