土壌も「メタボ検診」で肥料のムダをダイエット! ~ デジタル土壌養分分析システムの開発
最近は、肥料価格の高騰が生産コストを押し上げる一因となっています。その一方では、肥料の与え過ぎで余った養分が土壌中に蓄積されている「メタボな」田畑も多く、このムダな養分を有効に利用することがコスト削減のカギとなります。
そのためには、肥料の必要な量を判断するための土壌診断が欠かせません。しかし、土壌診断には高額な分析機器や熟練した技術者が必要なため、これまでは簡単には取り組めない状況にありました。そこで、市販の簡易分析キットに改良を加え、農家の方でも自分で測定できる土壌養分分析システムの開発に、北上市の有限会社イグノス社と共同研究で取り組んでいます。
安価で汎用性の高いフラットベッド型のスキャナを、比色計として利用しているのが最大の特徴で、ごく短時間の分析で土壌中養分量の「おおまかな」過不足について判断することが可能です。このシステムで手軽に土壌診断を行い、肥料のムダをしっかり減らしましょう!

パソコンとスキャナ、抽出・発色キットからなり狭いスペースでも分析可能

(環境部生産環境研究室 専門研究員 大友 英嗣)
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