安全安心で環境にやさしい野菜等の栽培技術の確立を目指して(2)~ トマトの減化学合成農薬・減化学肥料栽培実証

ページ番号2006311  更新日 令和4年12月7日

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  農業研究センターでは野菜・畑作物について、化学肥料や化学合成農薬を減らした、「環境にやさしい」栽培技術の実証を行っています。前回トマトの試験概要について紹介しましたが、今回はその後の経過についてご紹介します。

 病害の発生については、「化学合成農薬削減区注)」および「慣行防除区」ともに、灰色かび病の発生が一部で確認されていますが、それぞれの区間の差は無く、その他の病害の発生は認められていません。また、害虫の発生は、主にアザミウマ類が多く、慣行防除区(防虫網無し)では、アザミウマ類の吸汁による被害果(白ぶくれ果)が認められていますが、防虫網(0.4mm目)区では被害果の発生が無く、防虫網による物理的防除の効果が確認されています。

 肥料試験については、有機配合肥料、有機100%液肥、堆肥等を組み合わせた「無化学肥料区」の生育は、「化学肥料区」と比べ大きな差は無く、順調に生育しています。

 今後も秋まで病害虫の発生や収量・品質について継続調査を行い、このコーナーで随時紹介していく予定です。

注)「化学合成農薬削減区」=防虫網+葉かび病抵抗性品種利用+灰色かび病に対する生物農薬の利用

  • トマトの害虫による被害果の写真

    トマトの害虫(アザミウマ類)による被害

  • 収穫中の肥料試験区の写真

    肥料試験区は現在4~5段目の収穫中です

(プロジェクト推進室(特栽・有機) 専門研究員 洞口 博昭)

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