生工研との共同研究から次代のオリジナル水稲品種を育てる

ページ番号2006335  更新日 令和4年12月7日

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 平成20年5月22~23日、当センター内の水田で財団法人 岩手生物工学研究センター(以下、生工研)および当研究室の職員延べ50名で共同研究用のイネを田植えしました。植え付けたイネは、生工研で突然変異処理をした「ひとめぼれ」や「ササニシキ」約2,000系統と、直播向け品種の選抜に役立てるための試験用苗1,500系統です。

 突然変異処理をした系統は、お米のおいしさに深く関係しているデンプンの一種、「アミロース」の含量が様々に変化します。その中でアミロース含量の低い系統は、よりおいしい品種を作るための育種素材として活用されます。今後は、生工研が遺伝子解析を担当し、当研究室が食味成分分析を実施して、おいしい品種の早期開発に役立つ素材を育てていきます。

 また、直播栽培は低コスト稲作の切り札として期待されていますが、直播に適した形質として重要な「低温でも発芽が良い」ものを重点に選抜を行います。今後は、生工研が遺伝子解析および技術開発を担当し、当研究室が生工研の開発した技術を利用して、直播栽培でも安定した収量が得られる系統を育成します。これらの改良された系統は、早いものでは平成22年度から本格的な試作試験を開始する見込みです。

  • バイテク研究体制のイメージ図
  • 田植え当日の様子の写真

    田植え当日の様子

(技術部作物研究室 専門研究員 阿部 陽)

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